雄大な庭園で知られる古刹

臨済宗妙心寺派の古刹、大雲山康國寺は、旅伏山の山裾に広がり、庭園の美しさで知られています。南北朝時代、孤峰覚明禅師を開基とし、開創は1369(正平24)年。庭園は、松江藩七代藩主治郷(不昧公)のお抱え庭師沢玄丹によって、1830(天保元)年から３年半の歳月をかけて築かれたと伝えられています。

庭園は枯れ山水が背後の旅伏山と錦鏡池を借景に取り入れることで雄大広がりを見せています。春は新緑、晩秋からは池の水面に遊ぶ渡り鳥の群れ、冬は雪景色が庭園に彩を添え、四季折々の変化が訪れる人々を楽しませてくれます。

この自然を巧みに取り入れた庭園は、米国の日本庭園専門誌が2005年にランキング8位に選んだほど高く評価されています。

借景の旅伏山には、寺から50メートルで登山口に行くことができます。頂上からは日本海から出雲平野、宍道湖が一望でき、絶好のハイキングコースになっています。