宇美神社
風土記のころから郷土を守る
宇美神社は、出雲風土記に「宇美社」と記され、神社の格式を定めた延喜式に「宇美ノ社」と記載されている古社。社名は武勇の神として知られる祭神の布都御魂神が出雲の国にご来臨の際、海上から上陸されたことに由来していると伝えられています。
古くは愛宕山麓にありましたが、1588(天正16)年に近くにあった7社が現在地に合祀され、熊野権現社となりました。現在の本殿は1812(文化9)年に造営されたものです。その間、1711(宝永8)年に本殿より天満宮を境内に奉遷。1873(明治5)年に宇美神社と改称されました。
江戸時代の1752(宝暦2)年に平田町に疫病が流行ったことから、お告げにより御神幸「おたび」が行われるようになりました。また、1793(寛政5)年に寺町の表具師桔梗屋十兵衛が生活に密着した道具で「大黒天」を造り奉納したのが「一式飾り」の始まりとなりました。
拝殿にある奉納三十六歌仙画は曹洞宗の高僧風外禅師が当地来住の際に筆を取ったもので、郷土の貴重な文化遺産となっています。
〒691-0001
島根県出雲市平田町宮西町686-1
TEL.0853-62-3028 FAX.0853-62-3028
- ◎交通アクセス/
-
一畑電車「雲州平田駅」降車、徒歩10分
【駐車場】無料(3台)
宇美神社の末社「縁結神社」には、国生み、神生みで知られるイザナギノミコト、イザナミノミコトが祀られ、良縁成就、家庭円満を願う参拝者で賑わっています。悪縁消除がかなうとされる宇美神社に先にお参りして縁結神社にお参りするのがお勧めのコースです。
末社「縁結神社」とハート型の絵馬
境内に潜む小さな一式飾り
7月20日から3日間行われる「平田天満宮祭」は平田を代表する夏祭り。祭りは「おたび」と「一式飾り」で賑わいます。また、神社境内には「一式飾り保存会」の手による小さな一式飾りが各所に潜ませてあり、境内を巡りながら見つけるのも楽しみとなっています。